事務センターのコスト削減例:キャパシティマネジメント

一般的にキャパシティマネジメントが割としっかりしているのはテレビ通販のコールセンターが代表例です。CMや放送のタイミングでコールの量が一気に上昇するサージが発生します。このタイミングで回線を確保することが大事です。多くのこうしたテレビ通販のコールセンターでは需要予測の最適化及び回線数の変動化を工夫することで対応しています。

営業の最前線のコールセンターは企業も注目しているし、受注ロスを無くしたいという要請が強いのでこうした工夫がされますが、事務センターとなると全く工夫していない企業さんも多くいらっしゃいます。経営が着目していない、要請していないといったケースが多く、弊社がコンサルティングで入るパターンもこういうケースが多いようです。背景として、事務センターはスター部門ではないため、業務改善人材がアサインされていないということが挙げられます。そもそも事務センターの稼働状況を経営がモニタリングしていないことすら当たり前です。

本論の事務センターのキャパシティマネジメントですが、基本は需要予測と供給体制の確保ですので、工場での人員確保と代わりがありません。となる企業での営業のバックオフィスの事務センターでは、営業に迷惑を掛けたくないという理由で、キャパシティオーバーが続いていました。その過剰具合は200%を超えておりましたが、弊社が計測するまではその事実を経営が知らない状態でした。

モニタリングは4名の実務者(派遣スタッフ)をサンプリングし、2週間かけ10分間隔で実作業を計測することで、大まかな業務発生の傾向がつかめました。シフト管理による最適化シミュレーションを行って経営に提言し採用されました。