業務改善コンテストでありがちなこと

とある企業さんの業務改善コンテストというもの特別審査員を行ったことが有ります。

とある若手のスタッフが自信満々で発表したのは、とある自動化ツール(エクセルのマクロ)の発表で、これにより業務品質が高まったということでした。その場で私を含めた審査員から幾つか質問があり、彼はきっちり答えて、その後審査員に依る協議に移りました。

まずはいくつかの審査項目で審査員それぞれが素点をつけますが、その合計点を見ながら審査員が誰を金賞にするかを話し合いました。その場で、エクセルマクロくんに対する評価が分かれてしまいました。分かれてというよりも私一人が点が低く、社内審査員さんたちの評価が高かったのです。

ツールの工夫はまあよかったのですが、私の配点が低かった理由は幾つかありました。まずは、そのツールは個人が作ったマクロで、設計・開発をその若手が一人で行ってリリースした点です。私はその分てくんが発表した後に質問したのは、ツールリリース前に試験内容です。インプットデータにどういうミスが有った場合、そのツールはどのように動作するか。これについての試験が全くされておりませんでした。またマクロの内容が少し複雑、かつコーディングに癖があり、コメントも無い状態で、他人がメンテナンスすることが不可能そうな作りだったことです。

この若手くんがこの部門をいつか去ったあとにインプットデータの仕様が代わったら誰が気づいて誰がメンテナンスしてくれるのでしょう。何でもかんでもシステム部門に発注していては、あれはダメこれはダメと言われるしコストの高いので、自分で作っちゃえという気持ちもわかりますが、物によってはこうした個人開発のツールは問題を起こします。社内審査員の方たちは、ツールの効果や当人の工夫について高評価だったのですが、前述のとおり私は低い点を付けることになりました。

審査員の議論では、私からは若手くんの取り組みの問題点を簡単に説明しましたが、賞の授与については社内審査員に任せた結果、その若手くんは賞を取ることが出来ました。まあモチベーション高くやってくれたほうが会社としては良いのかもしれないので、賞について異論は挟みませんでした。発表の際にその若手くんの受賞に講評を加える役を偶然仰せつかったので、良い点を褒め、欠けている点として前述の2点をお話しました。