ワークフローに起きている劇的な変化

いま、ワークフロー自体が根本的に変わってしまうビジネスの変化がゆるやかに訪れています。同時代を生きる我々には緩やかに見えますが、もしかすると100年後に21世紀の産業革命だったと言われるかも知れない変化です。

製造業においては工場を持たないファブレスメーカーが台頭してきています。アップルは主力製品のアイフォンの設計や品質管理は行いますが、実際の製造はフォックスコンなどのEMS(電子機器の受託製造サービス)と呼ばれる企業に委託しています。最近の株高を牽引した半導体産業では、NVIDIA、Qualcomm、AMD、Texas Instruments、Western Digitalなどはファブレス企業で半導体の設計は行いますが、半導体製造工場を持っていません。代わりにTSMCなどの専業ファウンドリ(製造請負会社)に製造を委託します。ARMはCPUの設計とそのライセンス供与を行っています。掃除機で有名なDysonも開発や設計は自社で行っていますが、製造は自社では行っていません。このように、様々な製品分野でファブレス企業が存在します。コア技術の開発・設計に特化し、実際の製造工程は専門企業に外注するビジネスモデルが一般化しているのが現状です。

製造業を離れても、例えば漁業においては海での漁労が必要なくなる陸上養殖や完全養殖が話題ですし、教育ではオンライン学習プラットフォームが学校や塾よりも効率的で省力化されたワークフローを実現しています。アメリカではUBERが移動革命を起こし、さらにそこに自動運転タクシーが現れています。

これからの20年はこれまでの100年に変化した働き方の変化より大きくなるかも知れません。