経営者として無駄な残業をどうやって減らすかは大きな問題です。労働者に残業を行わせた場合に残業手当を出すのは企業の義務ですが、無駄な残業で労務費が増加することはもちろん避けたい事態です。
しかしながらこの無駄な残業は日本の労働環境、特にホワイトカラーにはびこる病です。ブルーカラーであれば、工場の8時間シフトをこなす、決められた工期を守らないといけないのでダラダラ出来ない、など実務の特徴から無駄な残業が起こりにくいようです。
一方でホワイトカラーには残業を正当化しやすい業務が多いようです。
- ホワイトカラーの残業の典型例
「今日は外部からの入電対応が多かったので、伝票入力が終わらずに残業しました。」
「新規プロジェクトに問題点がありそうでしたのでその洗い出しで残業しました。」
いずれも残業の理由として上司が納得しそうですね。このようにホワイトカラーは決められたパターンを繰り返す仕事ではないケースが多く、時には嘘をついて残業するようなことも後を絶たないようです。
- 罪悪感による残業
一方で他の人が残業しているので先に帰れない、休暇も取りづらい、などの罪悪感から就業時間を無駄に増やしているケースもあります。上司が帰ってないので、部下より先に帰っては示しが付かない、こういうことは日本の社会文化や考え方根ざしたものなのです解消できませんし、そういう気持ちを持たない同僚と働くのも嫌ですよね。
- 終了の定義がしづらい業務
また、新規商品の企画業務など、何時間掛ければ業務が終わる、などが無い≒いくらでもその業務に従事できる、といった特徴の業務もあります。多くがブレインワークです。もう次のタスクに移らなければならないデッドエンドまでベストな結果を出そうとして残業を重ねる、こうしたシーンは日本の猛烈サラリーマンによく見られた現象ですし、今でも同じでしょう。
ではこうした無駄な残業を減らす取り組みにはどういったものが有るでしょうか。それは意識改革・マネジメント改革・制度改革経営者として無駄な残業をどうやって減らすか・業務改革の4つの面から考える必要があります。
次回に続く